| 2003年08月26日 |
| 住友化学のMMAの増強設備が日韓でともに順調に稼動 |
| 11月には愛媛で押出板の増設工事も完工 |
| 【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学工業が愛媛と韓国の両拠点で5月から6月にかけて増強を実施したMMA製品の設備がいずれも順調に立ち上がり、この結果同社のMMA製品の供給能力はモノマーも成形材料もともにアジア地域で最大の規模となった。 ここにきて増強された設備の一つは同社愛媛工場内の成形材料プラント。これまでの年産4万t能力の設備がデ・ボトルによって同5万5,000tに拡大された。これは、わが国内外における導光板の需要の急拡大に対応していくために取られた措置。この結果、国内の設備能力シェアは従来の第3位から一気にトップにランクアップした。また、シンガポールと韓国の子会社分を合わせた同社の成形材料の供給能力は同14万tとなり、これもアジア最大規模となった。 増強されたもう一つの装置は韓国・LGMMAのモノマー設備。従来の同5万t能力が10万tに倍増設された。韓国国内ならびに近隣アジア諸国の需要が透明ABS樹脂や人工大理石、さらには液晶やプロジェクションテレビなどのIT関連材料用ポリマー向けに大幅な伸びを遂げていることに対応してのもの。これに伴い、同社のアジア地域の総設備能力は、日本、韓国、シンガポールの3カ国合計で同24万3,000tに拡大、アジア地域最大となった。 これに続いて同社では、今年11月に愛媛工場内に同1万t能力の押出板の製造イラインを増設する。これによって総設備能力は同2万7,000tに拡大する。これも導光板の需要の拡大に対処してのもの。国内最大規模となる。 次の設備投資先について同社では専ら海外を考えている。先ずは、04年7〜8月にはシンガポールに同1万5,000tの成形材料設備を増設(投資主体は100%出資のシンガポールメタアクリル社)して総能力を同5万tに拡大、そして翌年4月には同じくシンガポールに同8万t能力のモノマープラントを増設(同)して合計能力を同13万3,000tに増やすことにしている。さらにその先の06年にはシンガポール、中国、台湾のいずれかで同8万tのモノマープラントを建設する計画。 |