2003年08月28日
「日中化学官民対話」中国代表迎え活発に
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:テクノポリマー、東ソー、三井化学、三菱化学

経産省化学課と中国政府商務部との協力による、第2回「日中化学官民対話」は28日、東京都内のホテルで開催された。同対話は日中間の化学品貿易・投資関係を円滑に進め、両国化学産業の健全な発展を目指す目的で設置され、昨年5月の北京開催に次ぐもの。

 中国側参加者は、商務部外貿司の李建勲処長をリーダーとして、国家発展改革委員会経済運行局の周伴学処長、中国石油・化学工業協会の楊偉才副秘書長、SINOPEC(中国石油化工総公司)、CNPC(中国石油天然ガス集団公司)の幹部ら計20人。日本側は、経産省製造産業局の眞鍋隆化学課長をリーダーとして、日化協の日中化学産業交流連絡会・田代圓世話人(東ソー会長)ら計50人が参加した。

 日中間の化学品取引きは、中国の目ざましい経済発展を背景に、中国向け輸出や直接投資など順調に拡大しているが、その一方で、2001年12月に中国がWTOに加盟し、国際的な通商ルールの枠組みに入ったことから、日本からの輸出品に対する中国政府のアンチダンピング調査が多発している。
 
 すでに一部、日中間貿易に大きな実害が出始めているが、情報不足に基づく「乱訴」ととれるケースも多いだけに、こうした傾向が今後も続けば、影響はさらに深刻になると懸念されている。今回は、日中間の化学品貿易が日中両国の経済発展に果たしている役割などを含め、相互の理解を深めることを目指しての活発な対話となった。

 また今回は、日本側から、環境問題について、わが国のポリスチレンやPET樹脂などのプラスチック・リサイクルの現状を紹介した。中国側からはさまざまな技術交流の依頼や投資の要請などが行われた。29日には、三井化学、出光石油化学、三菱化学、テクノポリマーの各社製造設備、リサイクル設備などを案内しし、一層の交流と友好を深める。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/030828jcia.doc