2003年09月17日
呉羽化学、来月定修でPPS樹脂6,000トンに増設
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:クレハ、大日本インキ化学工業、東ソー、東レ、ポリプラスチックス

呉羽化学工業は、スーパー・エンプラといわれる、PPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)の需要が伸びているため、錦工場の現有年産5,400トン設備を10月定修時6,000トンに手直し増設する。
 
 PPS樹脂は耐熱性、機械的強度、耐薬品性などに優れた高性能エンプラで、主に自動車、電機・電子部品用材料として使われている。原料はジクロルベンゼンと硫化ソーダだが、呉羽化学は国内唯一のジクロルベンゼン・メーカーで、原料から一貫生産できる強みを持っている。生産するPPS樹脂は全量ポリプラスチックスが引取り、コンパウンド化して販売しているが、需要好調なところから両社とも現在フル操業中である。
 
 呉羽化学は、米国にもチコナと合弁のフォートロン・インダストリーズが年産7,200トンのPPS樹脂設備をもっている。わが国ではほかに東レが年産5,700トン、大日本インキ化学工業7,000トン、東ソー2,000トン、海外では米フィリップスが同9,800トン設備をもっている。