2003年09月24日
住友化学、ユニセフの「マラリアから子どもを救う」計画に協力
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学は24日、ユニセフ(国連児童基金)・日本政府・タンザニア政府とともに、マラリア問題に取り組む「民間参加」の国際的パートナーシップに参加し、同計画に積極的に協力していくと発表した。

  マラリアでは毎年世界で100万人以上が死亡、特にアフリカの5歳以下の子どもの命を多く奪っている。このため住友化学では、その予防に大きな効果が期待されている「オリセットR蚊帳」の製造技術とノウハウをタンザニアのプラスチック加工会社AtoZに無償提供し、このほど年100万~150万張り規模で現地生産を開始した。

 これまで蚊帳に防虫効果を持たせるためには、殺虫剤に蚊帳を浸す必要があったが、この方法だと防除効果が長続きせず、毎年繰り返し含漬する必要があった。住化が開発した「オリセットR」蚊帳は、防虫剤を繊維の中に織り込むため、5年以上マラリア防除効果が持続する。このため、世界でも唯一の「長期残効型の防虫剤含浸蚊帳」としてWHOに認定されている。

「マラリア問題に対する国際社会の取り組みに、当社が民間セクターとしてリーダーシップを取らせていただけたことは大変光栄。オリセットR技術のタンザニアへの技術移転が、タンザニアの人々の健康を守る一助となり、また同国の経済発展に資するとともに、持続可能なアフリカの開発を目指す民間の取り組みの先例となるよう期待したい」と、同社の香西昭夫会長は語っている。

 なお、ユニセフと住友化学は、今月29日から東京で開催される「第3回アフリカ開発会議」(TICAD〓)を記念して、前日の28日、アフリカのマラリア問題を提起し、このオリセットR蚊帳を通じた日本政府・国際機関・民間セクターのパートナーシップを紹介する式典を開催する。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/030924sumitomo.pdf