2003年10月31日
ポリオレフィンフィルムの出荷、8月は再び前年割れ
レジ袋とごみ袋の落ち込みが響く
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合は31日、ポリオレフィン・インフレーションフィルムの8月の出荷実績をまとめた。
 それによると、8月の総出荷数量は7万1,093tで前年同月の実績を2.1%下回っている。7月はわずか0.5%の小幅ながらも前年同月を上回ったが、8月は再び前年を割り込んだ。LDPEフィルムもHDPEフィルムもIPPも全てマイナス成長となっている。
 
 ポリエチレンフィルムの前年同月割れには、レジ袋とごみ袋の不振が大きく影響している。HDPEのレジ袋は7.7%減の1万2,831t、同じHDPEのごみ袋は2.7%減の2,934t、LDPEのごみ袋は8.2%減の4,721tと軒並み落ち込んでいる。中国をはじめとしたアジア諸国からの安価な輸入品の流入が引き続き拡大していることによるもの。前年を上回ったのは農業用と産業用のみ。
 
 この結果、1月から8月までの累計は59万4,277tとなった。前年同期の実績を0.2%下回っている。LDPEフィルムは1.1%増となっているが、HDPEが2.6%、IPPが8.6%それぞれ前年同期を下回っている。LDPEフィルムが前年を上回っているのは、消費量が最も大きい産業用が1.6%増えたほか、農業用が5.9%、その他が1.9%といずれも順調な伸びを遂げたため。ごみ袋は7.2%減で唯一マイナス成長となっている。HDPEフィルムの減少は、レジ袋の4.6%減とごみ袋の2.5%減によるもの。つまりは、累計でも、輸入品の圧力が強いレジ袋とごみ袋の落ち込みが全体の足を引っ張っているわけ。