2003年11月04日
栄研化学と長瀬産業「便潜血検査試薬」米国販売で提携
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:栄研化学、長瀬産業

 栄研化学(本社:東京都文京区)は4日、長瀬産業およびPOLYMEDCO Inc. (本社:米国ニューヨーク=ポリメドコ社)との間で、栄研化学が開発、販売中の便潜血検査用試薬および装置について、北米市場(米国、カナダ、メキシコ)における販売契約を締結したと発表した。同社はこれらの商品を、長瀬産業を通じて、ポリメドコ社に販売委託する。

 便潜血検査は、診療や健康診断における大腸癌のスクリーニング検査に広く用いられ、日本では、採便容器を使用し、ヒトヘモグロビンに対する抗体を利用した免疫学的検査法による自動化・数値化、あるいは免疫学的簡便法が普及している。

 栄研化学の便潜血全自動免疫化学分析装置「OCシリーズ」およびその試薬、ならびに簡易検査用「OC-ヘモチャッチ」は、国内の便潜血検査分野で評価され、国内トップの販売実績がある。

 一方、米国では、化学法による便潜血反応試薬がまだ主流だが、化学法では検査前の食事制限が必要であり、偽陽性が出やすいなどの問題がある。

 栄研化学は、長瀬産業の協力を得て、米国での市場性を調査し、これまでのノウハウ、経験を生かした免疫法の啓蒙と販促活動により、高成長が見込めると判断し、販売パートナーを探していた。

 米国便潜血検査市場は、約100 億円と見られ、栄研化学はポリメドコ社に独占販売権を与え、ポリメドコ社は免疫法の市場構築を狙う。なお、米国での診断薬の承認(FDAの承認)取得は、栄研化学が行う。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/031104eiken.pdf