2003年12月11日
03年上期、日本、韓国のプラスチック生産伸びる
アジア太平洋地域、2010年までに年率7%の伸長予測も
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本プラスチック工業連盟

 プラスチックのアジア主要国の生産動向がまとまった。これはさる11月に韓国で開かれた極東プラスチック業界懇談会の資料を日本プラスチック工業連盟(会長・佐藤彰夫氏)がまとめたもので、03年上期(1〜6月)の生産量は日本が対前年比3.8%増の675.2万トン、韓国が1.5%増、507.4万トンとなったのに対し、台湾はマイナス19.5%、248万トン(SARSの影響が大きい)と前年を下回った。
 
 02年の生産量は日本が対前年比0.2%減1384.8万トンに対し、韓国は6.2%増の1008.3万トン、台湾が4.3%増の623.5万トン。輸出は各15.5%増の466.3万トン、4.3%増の505.3万トン、21.0%増の352.8万トン。輸入は各0.8%増の116.3万トン、33.2%増の26.5万トン、3.9%増の66万トン。国内需要は日本が6.1%減の1,034.9トン(国民一人当たり81.21キログラム)、韓国9.3%増の529.5万トン(同111.2キログラム)、台湾8.9%減の336.7万トン(同127.8キログラム)だった。
日本と台湾の輸出増が大きい。

 03年上期の生産量は前記のとおりで、輸出は各2.5%増の239.9万トン、3.6%増の255.9万トン、5%増の162.4万トン、輸入は12.7%増の61.4万トン、13.8%減の13.1万トン、21%減の28.3万トン、国内需要は5.4%増の502.7万トン、1.2%減の264.6万トン、39.3%減の114万トンとなった。台湾と韓国の輸入減が目立つ。
 
 佐藤会長によると世界のプラスチック生産量は02年に1億9,400万トンと7%強の伸びを示し、今後もしばらくは年率7%ていどの伸びが見込めるとしている。また、韓国代表はアジア太平洋地域の生産量が2010年に世界の40%を占め、金額で2兆6,000億ドルになると予測した。

 なお、ベトナムからは2010年までに134万トン(年)の増強計画が提示された。品種別ではPE/PP 90万トン、PVC、コンパウンド、DOP 35万トン、PS 4万トン、マスターバッチ5万トン。また、ポリウレタン、EVAの拡大、高性能エンプラの開発を目ざしている。問い合わせは日本プラスチック工業連盟、TEL/03-3586-9761