2003年12月16日
PSの出荷、11月も低調で前年同月を12%下回る
内需は6%減、輸出は特定需要家限定で57%減
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:PSジャパン、日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会は16日、PS(ポリスチレン)の11月の生産出荷実績をまとめた。それによると、生産数量は前年同月を9%下回り、一方の出荷数量は同12%減となっている。  
 生産の縮小には、PSジャパンの設備廃棄が大きく作用していると見られる。
 出荷の減少は、内需が6%減となったのに加えて輸出が57%もの大幅な縮小となったことによる。
 内需の減少は、電機・事務機器向けが大幅に落ち込んだ(17%減)ほか、包装、雑貨、FSの各分野も全てマイナス成長となったため。10月の時点では前年超えであったFS向けも11月は2%減に転じた。この結果、内需は4ヶ月連続の前年同月割れとなった。もっとも、1月から11月までの累計はほぼ前年並みとなっている。
 輸出の大幅減は、同樹脂各社がかねてから成約先を特定の需要家に限定して不採算輸出を極力排除する政策をとっていることによるもの。今年に入ってからの全ての月が前年同月を割り込んでいる。