| 2004年02月03日 |
| 住友化学、新規有機EL材料開発で英CDT社と提携 |
| 【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学は3日、高効率の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)材料を開発するためケンブリッジ・ディスプレー・テクノロジー社(本社:英国ケンブリッジ=CDT社)と共同開発契約を締結したと発表した。両社は共同でデンドリマーなどを用い、溶媒可溶タイプの全く新しい燐光有機EL材料の開発を進める。 燐光材料は現在開発が進んでいる蛍光材料に比べて発光効率が数倍高い特長をもっているが、既存の燐光材料は溶媒可溶性が低いため、インクジェット等の印刷技術による画素形成が困難とされてきた。今回両社が共同開発するのは、非常に高効率で、高い溶媒可溶性を示す燐光材料。 この材料を用いれば、低消費電力の有機ELディスプレーの製作が可能となり、とくに携帯電話や移動式携帯端末(PDA)、デジタルカメラなどバッテリーで駆動される携帯機器向け有機ELに適していると考えられている。また、テレビや照明機器への応用も期待される。 住友化学は長年の表示材料技術の蓄積を基に、これまで蛍光性の高分子有機EL材料の開発を進めてきた。現在、青色材料では溶解性に優れ、しかも実用レベルで1万時間の輝度半減寿命を達成し、商業化に向けて開発を加速している。 今回の契約により、高分子材料や既存の燐光材料とは異なる次世代の有機EL材料の開発を進め、幅広い製品を揃えることによって、大型テレビや照明の実用化を加速するなど、多様化しているこの分野の需要に応える体制を構築していく。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/0203sumitomoel.pdf |