2004年03月08日
PSPメーカーも相次いで値上げを表明へ
原料高騰に対処、10%以上のアップ目指す
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:積水化成品工業、JSP

 JSP、積水化成品工業など発泡スチレンシート(PSP)メーカーの多くは、原料ポリスチレンの高騰に対応する方策の一つとして同シートの価格修正に踏み切る考えを固めつつある。早ければ、一両日中にも具体的な計画を打ち出すところが出る見通し。
 
 上げ幅については、10%以上を目標とするところが大勢を占めそう。実施時期は、早いところで3月20日出荷分。遅いケースで4月1日からとなる模様。
 今回のPSP各社の製品値上げは、PS各社から受け入れを強く迫られている同樹脂の値上げの回避が困難となってきたことによるもの。同樹脂メーカーによる値上げは、全世界的なナフサ価格の高騰に伴うエチレンならびにベンゼンの急騰に対応してのもので、多くのPSメーカーが3月の出荷分からキログラム10円引き上げたいとしている。同樹脂の最近の需給バランスは、昨年夏の大型設備処理と最近の需要の回復とによってタイト化しつつあり、このためPSPメーカーとしては先ずは原料の安定確保を優先せざるを得ない状況に立たされている。
 各社とも、今回の原料価格の高騰を社内の合理化策の強化でカバーするのは到底不可能なので事業を継続していくには製品価格の是正をユーザー各社に認めてもらうことが不可欠としている。