| 2004年05月14日 |
| 中国の鉄鋼、アルミなどの投資抑制に疑問の声 |
| 産業行政の有力機関なく、混乱に拍車 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
中国政府は鉄鋼などの過剰投資が問題となっている業種について新規投資抑制や企業の統廃合をきめたが、その実行を危ぶむ見方がでている。 その要因として中国には現在、鉄鋼などの業種を指導、監督する行政機関がなく、金融面からの行政に頼っている点が指摘されている。 同国にはかって370人余をようする鉄鋼産業の行政機関(日本の局クラスのもの)があったが、すでにリストラされ、行政としての機能を失っているためという。 中国の固定資産投資額はことし1〜3月で前年同期比43%ふえた。とくに鉄鋼、アルミ、セメント、不動産の4業種が大幅に増加している。このため中国政府はこの4業種について、投資の際に必要な最低自己資本比率を引き上げることになったもので、鉄鋼は現在の25%から40%以上に、セメント、アルミ、不動産は20%から35%以上に引き上げるといわれる。 電力不足も問題になっているが、当面は巨額の資金を要する発電所の建設を抑えて、電力が不足した場合、民生を優先して工場、事務所への供給をカットしてのりきる方針。このため、日本から中国に進出した企業はその影響を受けるものとみられている。 鉄鋼への投資は昨年、3,000万トン(年産)の増設が行われ、ここ3年間に行われた毎年3,000トンの増設によって年産2億2,000万トンまで拡大した。日本はことしの生産が回復してようやく1億1,000万トンとなる見込み。 中国はことしさらに4,000万トンの増設を計画中といわれ、来年以降には年産3億〜4億トンの規模に達するとの見通しもある。 新規投資の抑制にのりだした中国だが、各業界の意欲は極めて高く、金融サイドだけでの投資抑制ではブレーキがかかりにくい状況である。ただ、中国の増設にたいし、わが国からは鉄鉱石や原料炭の輸入や輸送で港湾や輸送現場が混乱しており、この結果、製品も値上がりしているので、投資を抑制し、もっと計画的に取り組むべきではないかとの意見もでている。 石油化学製品など主要工業原料約600種の80%近くが品薄という現況でわが国からの輸出品も値上がりしているが、過剰投資のあとの混乱を危惧する声も高まっているのも事実である。 |