2004年05月20日
旭化成グループ「大型ペリクル」新工場が竣工、第2系列も新設へ
総投資額26億円、月産能力2万7,000枚に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成エレクトロニクス

 旭化成エレクトロニクス(本社:東京都新宿区、鴻巣 誠社長)と旭化成電子(本社:同、中尾 正文社長)の両社は20日、液晶パネル用大型ペリクルの新工場が同日竣工、さらに品種の拡大、大型化にともない第2系列の新設を決めたと発表した。所要資金は新工場に約14億円、第2系列建設に約12億円の見込み。ペクリル生産能力は新工場が月産1万枚、第2系列は1万7,000枚で、合わせて月産2万7,000枚となる。

 液晶パネルの製造に使用される旭化成電子の大型ペリクルは、大型一括露光機用のフォトマスクの防塵保護膜として使用されている。液晶パネルは、携帯電話、携帯情報端末、ノートPC、液晶モニター、液晶TV等に使われ需要が拡大しているが、なかでも液晶TVは、予想以上に大型化が進み、大型ペリクルも需要が拡大している。

 旭化成電子は、1990年に独自技術により事業化して以来、現在では世界唯一の大型ペリクル供給メーカーとしての地位を確立。昨年5月に新工場の建設と能力増強を決め、20日に竣工した。これにより、大型ペリクル専用ラインでの生産能力は従来ラインの1.5倍規模となった。

 同社では大型ペリクルの需要急増から、今回の竣工と同時にさらに2005年3月稼動を目標に、第2系列を新設することにした。大型ペリクルに対する顧客からの安定的供給、さらなる液晶パネルの大型化、パターンの微細化などの要望に応えるとしている。

【新設する第2系列の概要】
(1)工場立地:宮崎県延岡市中川原町5-4960 (旭化成(株) 延岡支社岡富地区)
(2)投資額 :約12億円
(3)生産能力:竣工した新ラインも含めた既存生産ラインの1.7倍
(4)工期  :2004年5月着工、2005年3月完工・稼動開始

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/cgi-bin/fax/search.cgi?CODE=2173