2004年06月07日
宇部マテリアルズ、電子線蒸着速度2倍の「MgO」焼結体開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:宇部マテリアルズ

 宇部マテリアルズ(光井一彦社長)は7日、PDP(プラズマディスプレイ)の前面板保護膜に使われているMgO(酸化マグネシウム)について、現在多い電気溶融法で製造されたものに比べ、電子線蒸着速度を2倍にアップした、新たなMgO焼結体の開発に成功したと発表した。
 
 プラズマディスプレイの前面板の保護膜は現在、MgO材料を電子線蒸着法によって蒸発させ、前面板ガラスに薄膜として析出させて製造している。しかし電子線蒸着法は均一な薄膜形成法としては有効だが、MgOの蒸発速度が遅く、生産性に問題が指摘されていた。
 
 同社は「気相法MgO」粉末を原料として高温で焼結する際に、微量の添加剤を添加することで「Mg」と「O」結合を弱くすることに成功した。これにより現行のPDP製造プロセスにおける蒸着時間を約半分に短縮することが可能となった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0607ube.tif