2004年06月25日
米の精製企業、7月のBZ価格を300セントで提示
需給の一層の逼迫を背景に未曾有の幅の引き上げ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:エクソンモービル

 シェル、エクソンモービルなど米国の大手石油精製企業は25日、同国のSM(スチレンモノマー)メーカーやフェノールメーカーに対して7月のベンゼンのコントラクト価格をガロン当たり300セントにしたい旨を表明した模様。トン単位の価格は約900ドルとなる。一部の企業は330セントを提示したとも伝えられる。
 
 6月の米国のコントラクト価格は同260セントで、5月を32セント上回る高水準となった。今年1月に比べると88.5セントもの値上がりとなっている。率にすると、51.6%もアップしたことになる。リファイナリー各社は、需給の一層の逼迫を理由にさらに40セント引き上げたいと考えている模様だが、あまりにも短期間における大幅な値上げの強行とあって、SMメーカーやフェノールメーカーは軒並み強く反発している。このため、週明けにはサプライヤー側が280〜290セントに提示額を引き下げてくる可能性はある。
 
 もっとも、280〜290セントの場合でも、米国のみならず世界各国のSMメーカーとフェノールメーカーは完全な採算割れに陥ると見られている。このため、大幅な減産に踏み切るところが各地で相次ぐことになる公算が強い。