| 2004年08月02日 |
| 中国政府、投資体制を改革「外資導入さらに促進」 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
中国国務院は7月19日に「投資体制改革に関する決定」を公布・施行したが、曽培炎副総理はスピーチの中で、改革の中で注意して把握すべき点として次の4点を強調した。 (上海発=特約) (1)投資管理制度の改革と、投資における企業の主体的地位の確立 (2)政府投資システムの改善と、政府投資による社会的な利益や効率の向上 (3)投資へのマクロ調整の強化・改善と、全体的な均衡や構造最適化の促進 (4)投資への監督管理を強化と改善、投資と建設の市場秩序の規範化と維持 今回の改革では、企業の主体的地位の確立のため、投資プロジェクトの承認手順をさらに簡略化し、政府資金を利用しないで進めるプロジェクトに対しては、審査許可制から承認制へ改められる。審査許可制では手続きが2段階に及んだが、承認制の手続きは1段階で済む。また審査許可制では必要条件が多かったが、承認制では大いに簡素化される。 政府資金を利用しないプロジェクトの場合、同決定の付属文書「政府承認の投資プロジェクト目録(2004年版)」で重要プロジェクトと指定されたもの以外は、政府のマクロ経済政策に合致している限り、記録のための報告のみが必要となる。 「目録」では石油化学については、20万トン以上のエチレン計画(増設計画を含む)、10万トン以上のPTA、PX、MDI、TDI新設計画(及びPTA,PX増設計画)が挙げられており、これらは中央政府の承認が必要となっている。 国家発展改革委員会によると「今回の改革は海外企業の対中投資にさらに有利な体制的環境を整備するものである」としている。 海外企業の投資プロジェクトについても審査許可制から「プロジェクト申請報告」の承認制に変わる。また省クラス政府の権限を一層拡大し、海外企業の投資を奨励・認可の対象とする分野(注)では、承認権を省クラス政府へ委託するプロジェクトの規模を、従来の3千万ドル以下から1億ドル以下に引き上げる。また、規制対象となる分野(注)でも、省クラス政府へ承認権を委託するプロジェクトの規模を、従来の3千万ドルから5千万ドルに引き上げる。この結果、承認手続きのために北京(中央政府)を訪れなければならないプロジェクトが減少し、投資者の便宜につながることになる。 曽培炎副総理は上記スピーチで投資における企業の主体的地位の確立とともに、「計画や政策的指導、情報発表、市場参入許可などの規範化を通じて、社会投資の方向性を誘導する必要がある」とし、また「投資に関する法整備を強化し、法による取り締まりと監督を厳格に進め、さまざまな投資者の行為を法により規範化する」とも述べている。 政府投資については、「主に、国の安全に関わる分野や、市場による効果的なリソース分配が不可能な経済的・社会的分野で行う。投資政策決定の合理化・民主化レベルを向上させ、決定された投資政策に対する責任追求システムを構築」するとしている。 (注) 国務院は2002年に発表した「外資系企業投資産業指導目録」で外資系企業投資の分野を「奨励対象」「規制対象」「禁止対象」及びこれら以外の「認可対象」に分類している。従来はいずれの場合も投資額が3千万ドル以上の場合は中央政府の認可が必要であった。 【奨励対象プロジェクト】 1) 新しい農業技術、包括的農業開発、エネルギー、輸送、重要な原材料産業 2) 新技術、先進応用技術(製品の性能向上、企業の効率増進、国内生産では達成でき ない新設備・新物質製造など) 3) 製品のレベル向上、新市場開発、国際競争力向上 4) 省エネ、省原料、資源再利用、環境汚染防止などの新技術、新設備 5) 中西部の開発 6) その他、法や規則で規定するもの。 【認可対象プロジェクト】 海外からの投資で奨励対象と下記の規制対象、禁止対象以外のもの 【制限対象プロジェクト】 1) 後発技術 2) 省資源・環境改善に反するもの 3) 政府が保護する特定の鉱物資源の開発 4) 政府が段階的に開放している産業 5) その他、法や規則で規定するもの 【禁止対象プロジェクト】 1) 国の安全を害したり国民の利益を損なうもの 2) 環境汚染、天然資源破壊、健康阻害を起すもの 3) 広大な農地を占拠したり土地資源の保護開発に反するもの 4) 軍事施設の安全や使用を損なうもの 5) 中国の特定の製造技術を使用するもの 6) その他、法や規則で規定するもの |