2004年08月03日
産総研、日立、光協会が有機TFT駆動のLCD
世界一高精細でTFTの小型化に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日立製作所、NEDO

独立行政法人・産業技術総合研究所(茨城県つくば市)、日立製作所(東京都千代田区)、光産業技術振興協会(東京都文京区)の研究グループは2日、有機TFT(薄膜トランジスタ)を駆動方式とするカラーLCD(液晶ディスプレイ)の試作に成功したと発表した。

この有機TFTのカラー液晶ディスプレイは対角1.4インチ、画素数80×80(RGB)、画面サイズ318μm×106μm(RGB)で精細度は80ppi(これまでは15ppi)と世界で最も高精細。電子ペーパーなどシートディスプレイを低コストで生産できる見通し。

この技術の開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と経産省の支援・委託を受けたもので、今後、2006年度までに生産体制を確立して企業化にとりかかる。

有機TFTは溶液材料の印刷法により低コストで生産でき、常温プロセスでフレキシブルなプラスチック基板上に形成するという特徴がある。有機材料としてはペンタセン有機分子材料を使い、有機無機材料で構成する保護膜で液晶ディスプレイと組み合わせてつくる。また、有機TFT駆動カラー液晶ディスプレイは、従来のアモルファス(非晶質)シリコンTFTを用いた液晶ディスプレイと同様の精細度を持つ。

同グループは8月25日から東京・新宿の京王プラザで開かれる「第11回アクティブマトリクス液晶ディスプレイと国際ワークショップ」で同液晶ディスプレイとを発表することにしている。

なお、技術的には、有機半導体と接触する金属電極の形状を最適化し、接触界面に起因する抵抗を減らす技術も開発した。これにより小さなサイズの有機TFTでも高い性能が発揮できるようになったとしている。