2004年08月27日
山東省日照市、大学誘致してキャンパスタウン
北京、清華など10大が進出、日本語教育にも熱心
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:旭硝子、ソニー、丸紅

 中国山東省の日照市から毛継春副市長を団長とする訪日代表団が来日、27日、川崎市の産業振興会館で「日照市投資環境説明会」を開いた。同セミナーは川崎市役所、経産省関東産業局、JETRO、日中経営者協会、在日中国大使館経済商務処の後援。問い合わせは同市東京事務所、TEL/03-5786-1551。
 
 毛団長は要旨「日照市は市制を敷いてまだ14年の若さだが沿海の活気あふれる都市となった。市民も忠実な人柄として知られる。市には3つの特長がある。1つは中国の10大港のうち2つを持ち、ことし中に5,500万トンの積荷扱い量となる。高速道路、鉄道とも各2本ある。2つ目は石灰、花崗岩、水が豊富。3つ目は自然環境にすぐれ、旅行都市でもある。また、北京大学、清華大学などの分校でつくる大学城(キャンパスタウン=10校、年10万人の卒業を見込む)も建設している。日系企業のビジネスチャンスも多く、ともに発展できると思う」と語った。

 同市には240万KWHの発電所があり、中国のなかで最も安定したエネルギー供給がえられるという。石炭火力だが供給価格は1KWH当たりおよそ9円。北京の90円、重慶の75円より大幅に安い。水も年約8,000億立方メートルが確保されている。給与は日本円で8,000円(一般職)ていど。
 
 市の人口は278万人。(一人当たりGDPは1,360ドル)そのうち都市人口は30万人。日本などからの企業誘致を予定している日照市経済開発区は企画面積110平方キロ、人口11万人。8平方キロの輸出加工区もかかえている。日本語教育が盛んで、毎年数百人の学生を留学させている。農水産物も豊富だ。
 
 経済開発区にはソニー、旭硝子、丸紅や韓国の技宝電子などが電子関係の工場を建設したほか、機械加工、建築材料、大豆油加工、製紙、造船、物流などの産業を展開している。鉄鋼でも現在の生産量年1,000万トンが2010年には2,000万トンに拡大される見通しである。

<参考記事>
2004年08月16日
山東省日照市が日本企業に投資呼びかけ
http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.cgi?CODE=14267