2004年09月07日
経産省 原油価格上昇の影響調査、化学は「採算を懸念」
【カテゴリー】:行政/団体
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 原油価格の上昇に産業界の懸念が広がっているが、経産省は7日、「今のところ企業経営に深刻な影響は生じていない」とする調査結果を発表した。同調査は、8月中旬から下旬にかけて「原油問題連絡会議」が12業種・95社を対象に、企業経営への影響や企業としての対応などをきいてまとめた。
 
 それによると、まず「総論」として、「業種・企業によって影響は異なるが、今のところ、企業経営に対して深刻な影響は生じていない。今後価格上昇が継続する場合には、電力・物流コストなど二次的影響を含めて収益の悪化が懸念される」と述べたあと、業種ごとに影響が軽微な業種と今後影響が懸念される業種を紹介している。
 
 「影響が軽微な業種」は(1)鉄鋼(2)電気製品(3)自動車(4)アルミ(5)セメントの5業種。原油・石油製品の投入比率が小さく、影響も軽微としている。ただ今後価格上昇が続けば電力・物流、原材料等の二次的なコスト上昇が懸念されるとしている、
 
 これに対して「今後影響が懸念される業種・企業」は(1)化学(2)板ガラス(3)繊維(4)紙・パルプの4業種。多くの原油・石油製品を使用している業種では一定の影響を受けている。その度合いは異なるが、「企業の業績が好調であることや、すでに一部価格転嫁が行われこと等から、今のところ吸収可能と見込まれる企業が多い」と報告。ただ、多くの企業が「今後価格上昇が継続する場合、収益への影響を懸念している」としている。
 
 業種別実態のうち、化学工業(16社)に関する調査結果は次の通り。
(1)原材料として石油製品(ナフサ・重油等)を使用しており、価格上昇により直接影響を受けている。(採算が悪化:16社中12社)

(2)転嫁については、企業・品目によって差がある。(0%:6社、1〜20%:3社、60〜80%:3社、81〜100%:2社)。川上の素材関係では比較的転嫁が行われているものの、最終消費財や販売先の競争が激しい分野では転嫁が困難。

(3)一部転嫁が行われており、今年度の業績は前年度比プラスの見込み(+3%〜+70%)であるが、現在の価格上昇が継続した場合、影響を吸収しきれない企業もある。

(4)今後も価格上昇が継続する場合、さらなる転嫁が困難になることも予想される川上の事業を中心として、採算の悪化を懸念。