2004年09月09日
松下など4社、ICクレジットカードで駐車料金支払い
ETC/DSRCでシステム開発へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:住友商事、松下電器産業

 松下電器産業、住友商事、JCB、三井住友カードの4社はICクレジットカード対応のDSRC(狭域通信)駐車料金自動支払いシステムを開発することになった。ETCは04年7月まで340万台以上の車載器が普及、今後早急に1,000万台に達するとみられているが、通信技術であるDSRCを活用するサービスにも期待が寄せられている状況に対応しようとするもの。
 
 DSRCはETCに使用されている無線通信技術を応用し、ETC以外のサービス及び料金収受に利用しようとする動きが活発化している。具体的にはこのシステムが導入されている駐車場に入る際、次世代ETC/DSRC車載器にICクレジットカードを挿入すれば、カード内の情報を無線で送受信して瞬時にチェックイン、チェックアウトができる。つまり利用者は窓を開けずに、キャッシュレスで駐車場の入退場ができるわけである。将来的にはドライブスルーなどのロードサイト店の決済にも採用したいとしている。
 
 現在のETCは有料道路の料金支払い専用システム。ETC以外での使用はETC車載器のもつ固有の識別IDを駐車場事業者ごとに登録する必要があり、対象が車両に限定され、利用者本人を特定することは難しかった。
 
 4社はこのシステムをことし10月に名古屋で開催されるITS世界会議でデモンストレーションする予定。さらに来年3月の愛・地球博で経産省が計画している「ITS自動決済システム実証実験」にも参画する。
 
 松下電器では同万博の終了後、ETC/DSRC車載器の発売を予定している。なお、ICクレジットカードはすでに国内で3,000枚以上発売されていることから、同社では駐車場自動支払いの標準システムになるものと予想している。駐車場用のシステムは500万〜600万円、利用者は1台2万円ていど。問い合わせはTEL/03-6710-3169。