2004年12月21日
米国市場ではプロピレンが続騰
12月の価格は42〜43セントの公算
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:エクソンモービル

 米国におけるプロピレンのコントラクト価格が11月に続いて12月も引き上げられることがほぼ確実となってきた。
 大手商社筋によると、11月の価格は10月より1ポンド当たり4セント高の39セントとなったが、12月分はさらに3〜4セント引き上げられて42〜43セントとなる見通し。エクソンモービル、エクイスター、シェルなどが、最近の米国内のプロピレンの需給逼迫を背景にANメーカーやPPメーカーに値上げの受け入れを強く迫っている。
 
 10月から11月にかけて欧州で発生したナフサクラッカーの相次ぐメカニカル・トラブルに対応して米国のセンターの多くが欧州向けにプロピレンを大量輸出したことで米国内の需給バランスが一気にタイト化したことが背景となっており、このため新価格が市場に浸透するのは時間の問題と見られている。
 
 もっとも、これに対して需要家である誘導品メーカーの中には、製品価格への転嫁が困難と判断して減産に踏み切るところも出はじめている模様。年末から年明けにかけてそうした動きが一気に広がる可能性もある。