2005年01月24日
L-LDPEの昨年の生産量と内販量が史上最高に
出荷合計は90万トン強で前年の0.2%減
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:日本ポリエチレン

 直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)の昨年の総生産量は、前年の実績を5.9%上回って85万4,752トンとなった。03年に更新した史上最高記録(80万7,484トン)を塗り替えた。伸び率も過去5年の中での最高となった。汎用樹脂全体の中でも断然高い。
 
 もっとも、同樹脂業界の年間総生産能力は9社合計で104万5,000トンなので、昨年の単純平均稼動率は約82%ということになる。前年を大きく上回る伸びを遂げたとは言え、稼働率は他の樹脂ほど高くない。これには、最大手の日本ポリエチレンが昨年春先以降、エチレン不足のため20〜30%の減産を続けてきたことが大きく影響したと見られる。
 
 一方の出荷数量は、国内向け80万656トン、輸出10万4,532トンの合計90万5,188トンとなった。前年比は、国内向けが0.2%増、輸出が2.8%減、出荷合計が0.2%減となっている。
 うち国内向けは、前年を1,432トン上回るにとどまったものの、生産量同様に史上最大の規模となった。圧倒的多数を占める一般フィルム用は1.2%増の51万5,839トンとなった。また、加工紙用も6.8%増えて3万7,955トンとなった。しかし、射出成形用が2.2%減の3万6,528トンと落ち込み、またパイプ用も29.8%減の1万5,276トンと不振で全体の足を大きく引っ張った。
  
 この結果、国内向け出荷全体のL-L化率は再び50%の大台を若干割り込んで49.9%となり、前年を0.4ポイント下回った。