2005年02月07日

住友化学、シンガポールのポリプロ65万トンに増強、LLDPE設備を転換

高付加価値分野にシフト 体質強化図る

【カテゴリー】：経営（海外） 【関連企業・団体】：住友化学

住友化学は7日、シンガポール子会社のThe Polyolefin Company (Singapore) Pte. Ltd（TPC）が、同社の直鎖状低密度ポリエチレン（LLDPE）製造プラントを、ポリプロピレン製造プラントに転換すると発表した。新プラントの生産能力は20万トンで、完成は06年第3四半期の予定。TPCのポリプロ生産能力は65万トン／年に増加する。 　住友化学グループは、ポリオレフィン事業を石油化学部門の重点ビジネスと位置付け、コスト削減、安価原料の調達、製品の高機能化など、事業基盤強化に取り組んできた。また製品構成を汎用品から高付加価値品へ積極的にシフトしてきた。 　LLDPEは、安価な原料を持つ中東地域の製品との競争が激しいが、ポリプロは付加価値が高く、特に中国市場では自動車、家電用途などに今後も大きな成長が期待されている。このためポリプロの生産能力を大幅拡大し、高い収益成長を確保することにした。 　新プラントには、現在運転中のLLDPEプラントと同じ住友化学の気相法技術を採用するため、改造費用や品質面で有利としている。 【TPCの概要】 ◇社名： The Polyolefin Company (Singapore) Pte. Ltd. ◇社長：石川浩通（住友化学出身） ◇出資比率：日本シンガポールポリオレフィン（住化が95.71％出資）70％ Shell Eastern Petroleum Pte. Ltd. 30% ◇資本金： 51,689 千USドル ◇設立： 1980年5月 ◇事業内容：ポリオレフィン樹脂（ポリエチレン・ポリプロピレンなど）の製造・販売 従業員数：323人 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1107750929.pdf