2005年02月22日
JSRが中国広東省に進出、コンパウンドを生産
天津、福州に次ぐ3番目の工場建設へ
【カテゴリー】:海外(経営)
【関連企業・団体】:JSR、日本ゼオン

 JSRは中国広東省の広州市近郊に自動車タイヤなどに使う合成ゴムコンパウンドの工場を建設することになり、今月中に同省との調印式を行う。JSRの中国でのコンパウンド生産は天津市、福州市に次いで3番目となる。

 広州市にはここ2、3年の間にホンダ、日産、トヨタの自動車メーカー3社が進出、すでにホンダ、日産とも生産を開始。トヨタは本年中にエンジンの工場を操業する。

 JSRは生産規模を明らかにしていないが、自動車メーカーの生産計画に対応してタイヤの増産が進むため、段階的に設備を拡張するものとみられる。

 広東省ではブリヂストンが恵州市に昨年末タイヤ工場建設を決めた。JSRはこの工場への合成ゴムコンパウンドの供給も予定しているもよう。

 広州市は世界の工場地帯といわれる珠江デルタの中心地にあり、日系の自動車、部品メーカーばかりでなく、欧米勢も数多く進出している。04年には合計60万台近くの生産が行われたと推測される一方、2010年の生産は150万台との見方もある。

 市の近くには「自動車部品産業基地」(三水工業団地)の建設も進行中。同基地は広州国際空港から車で約30分の距離にあり、日本勢の視察が相次いでいる。

 なお、広州では日本ゼオンが昨年8月から年産5,000トンの合成ゴムコンパウンド設備を操業している。