2005年02月25日
PEフィルムの2月の受注量が縮小
需要家の前倒し購入の反動か
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:その他

 ポリエチレンフィルムの大手メーカー筋によると、同フィルムの2月の受注量が大幅に縮小しているという。各社とも2月の注文が過去数ヶ月の平均をあるていど下回ることは予め覚悟していたが、実際に蓋を開けてみると予想以上の落ち込みになっていると述べるところが多い。
 
 その背景について多くのPEフィルムメーカーは、フィルム各社が同フィルムの第2次価格修正を打ち出すと同時にコンバータや最終需要家の食品メーカーなどがいっせいに前倒し購入に踏み切ったためユーザーの間に過剰な在庫が積み上げられる事態となっていることが大きいと分析している。このためユーザーの在庫調整が進むまでの暫くの間は、PEフィルム各社とも受注減に悩まされることになりそう。
 
 こうした中で浮上してきた大きな問題は、PEフィルム各社が計画していた第2次製品値上げの交渉がユーザー各社の買い控えによって事実上中断したままとなっている点だ。すでにフィルムメーカーの多くは原料レジン第4次値上げを受け入れているだけに、ここにきての製品値上げの話し合いの中断は経営上大きな支障となる。PEフィルムメーカーの中には、本格的な交渉の再開はユーザーの在庫調整が完了してからになると判断する向きが多い。