2005年03月01日
ベンゼンのUS/CP、3月は375セントにアップ
スポットの急騰を反映、2月に続いての大幅上昇
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:その他

 ベンゼン(BZ)の3月の米国コントラクト価格(US/CP)が、ガロン当たり375セントに引き上げられることがこのほど決まった。2月に比べると同63セント高い。率にすると20.2%もの大幅な上昇となる。これで、BZのUS/CPは今年1月の同264セントをボトムに2ヶ月連続の大幅アップとなることが決定した。
 
 3月のUS/CPをトン当たりに換算すると1,125ドルとなる。昨年11月の1,131ドル(ガロン当たり377セント)いらい4ヶ月振りに再び1,000ドルの大台に戻ることになる。
 
 今回の急反発は、2月後半に入ってから世界各地で顕在化したスポット相場の再高騰に連動してのもの。欧米でもアジアでも最近のスポット相場はトン当たり1,050ドルをつけており、さらに上昇傾向にある。これは、米国のリファイナリーの多くが3月から5月にかけて2年に1度の定修を実施するため供給力の縮小が避けられないことと、欧米で定修中であったスチレンモノマーの大型プラントが3月から相次いで稼動を再開することから需給が一段と逼迫する公算が濃厚となっていることによるもの。
 わが国の大手商社の多くは、4月のUS/CPはさらに高値に向かうと予想している。なお、アジアの3月のコントラクト価格は、前月比トン当たり190ドル高の1,060ドルとなる。