2005年03月03日
大手商社、相次いで樹脂の対中価格の引き上げへ
シンガポールや韓国勢も底上げを表明
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:その他

 わが国の大手商社は、今週に入って相次いで中国の樹脂加工企業やトレーダー筋に対してポリオレフィンの3月積みの価格を引き上げたい意向を表明し、交渉に乗り出した。
 
 オファーしている上げ幅は樹脂によって若干異なるが、おおむねトン当たり50〜70ドルの範囲内となっている。多くの商社の目標CFR価格の平均は、LDPEが1,300ドル、L-LDPEとHDPEが1,120ドル、PPホモポリマーが1,140ドル--となっている。
 シンガポール、サウジアラビア、韓国、マレーシアといった国々の樹脂メーカーやトレーダー各社もほぼ同じ幅の値上げを表明して、折衝に入っている。
 
 これは、旧正月休暇明け以降、中国の樹脂加工企業やトレーダーからの引き合いが少しずつ増えてきた点を視野に置いてこの2ヶ月の落ち込みを取り戻そうと考え、行動に移しはじめたもの。ただし、引き合いが当初予想していたほど活発でないので交渉は難航が避けられないと見られている。