2005年03月29日
三井・デュポンポリケミカル、EVAなど5品種10−15%値上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井・デュポン・ポリケミカル

エチレン系機能性ポリマー大手の三井・デュポンポリケミカルは28日、EVA(エチレン酢ビ共重合樹脂)ならびにアイオノマーなど合計5種類の樹脂の価格を4月11日納入分からキログラム当たり10〜15円引き上げることを明らかにした。

 対象樹脂は、EVA(商品名=エバフレックス)、EEA樹脂(エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂・同=エバフレックス-EEA)、アイオノマー樹脂(同=ハイミラン)、酸コポリマー(エチレン・メタアクリル酸共重合樹脂・同=ニュクレル)、多目的シール樹脂(同=CMPS)の5品種。

 アップ率は樹脂の種類や現行価格水準等によって異なるが、ほぼ4〜7%相当となる。

 三井・デュポンポリケミカルは、これらの樹脂のうちEVAとEEAについては昨年1年間に計3度、また他の樹脂の場合は2度の価格修正を実施した。いずれも各種原料価格高騰分の転嫁を目的としたものだった。

 しかしその後も出発原料のナフサ価格は高騰を続けており、5月の入手価格はキロリットル3万8,000円以上へと大幅値上がりするのが確定的となり、加えて酢ビ、エチルアクリレート、MMAモノマーといった副原料が軒並み高騰している。また重油価格の上昇に伴い電力費が急膨張している、などの要因も重なって収益が大きく圧迫されている。

 同社ではこれら各種原燃料価格は、長期にわたって高止まりすることは必至と判断、再び製品価格への転嫁に踏み切ることにした。
 同社では、輸出価格も原燃料価格の上昇に合わせて改善していく考えで、4月船積み分は3月比トン当たり50ドル高のCFR1,600ドルに値上げすることにしている。