2001年10月05日
光度10倍のLED開発、豊田合成が試験販売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:豊田合成、日亜化学

 豊田合成(松浦剛社長、052-400-1055)は10月から高光度、高電流タイプの青緑LED(発光ダイオード)を開発、試験的に発売した。本格的には来年3月から量産、販売する。
 
 同LEDは従来のGaN系青色LEDより素子の発光効率を高めて大型化し、光度を6.5ルーメン(在来品、0.6ルーメン)に高めたもので、電流も150ミリアンペア(在来品、20ミリアンペア)まで流すことができる。

 来年3月までに愛知県西春日井の工場に月間50万~100万個の新設備を建設、赤色や黄色LEDも順次拡大する計画。

 同社の青緑LEDは照明や信号用としての用途が期待できるが、放熱性のすぐれたランプパッケージ構造であることも特徴。信号用としては従来のLEDが200万個ほどハチの巣状に並べてつくられるのに対し、10分の1の20個ほどですむという。

 同社ではLEDを主力とするオプトエレクトロニクス事業の売り上げ目標を本年度は260億円としているが、来年度は400億円にふやす方針。本年度の260億円の目標では携帯電話向けがほぼ50%、輸出が30%。来年度は自動車のメーター用、バックライトや空気洗浄器用などについても拡大する方針である。

 豊田合成は青色LEDでライバルの日亜化学工業と特許係争しているが、製品の販売差し止め訴訟をおこした日亜化学側が東京高裁から取り消しの判決を受けるなど有利な体制を確保しつつある。