| 2005年05月16日 |
| 住友化学、ダウから高分子有機EL用材料事業を買収 |
| 【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学は16日、米国ダウ・ケミカル社から高分子有機EL用材料事業を買収したと発表した。高分子有機EL用材料「LUMATION 」に関する知的財産および技術をすべて承継する。 住友化学は、情報電子化学を重点分野の一つと位置付け、長年蓄積してきた表示材料技術や導電性ポリマー技術を活かして、高分子有機EL用材料の開発を行ってきた。 青色材料では、すでに半減期1万時間を達成し、現在、英国ケンブリッジ・ディスプレー・テクノロジー社(CDT)と協力して、デンドリマーなどの高効率新規材料も開発中だ。 今回の買収で、高分子有機EL用材料の品揃えを拡大するとともに、両社技術の融合により、新規材料開発を促進することが可能となった。 有機ELは、フラットパネルディスプレイとして、バックライトを必要とせず、広視野角・高コントラストな画像表示が可能といった特徴をもっている。またLCDに比べて残像のない高速動画表示が可能などの優位性がある。 とくに高分子有機ELの場合は、インクジェットプリンターを用いた印刷による画素形成が可能で、真空蒸着による画素形成工程を必要とする低分子系有機ELに比べて、より効率的なディスプレー製造が可能とされている。 高分子有機ELの用途には、携帯電話や携帯情報端末(PDA)などの携帯機器向け中小型ディスプレーなどがあげられるが、将来は、大型テレビやモニター等の大型ディスプレイ用途への展開も可能とされている。しかし同社はディスプレイだけでなく、照明などにも用途を拡大していく方針だ。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1116230431.pdf |