2005年06月06日
PETボトルの民間の回収量が大幅減
自治体の中国への輸出拡大が影響
【カテゴリー】:環境/安全(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 地方自治体から民間のリサイクル企業へ引き渡される使用済みPETボトルの数量がここにきてにわかに減少してきた。今年1月以降特に顕著となり、4月はついに前年同月の実績を12.5%下回る規模まで縮小した。毎年確実に増加することを前提に処理計画を立ててきたリサイクル事業者にとっては深刻な問題で、中には突然の原料不足から事業継続の危機に見舞われるところも出ている。
 
 使用済みPETボトルは、容器包装リサイクル法に基づいて地方自治体が各家庭から分別収集したあと指定法人である日本容器包装リサイクル協会の委託を受けた民間のリサイクル事業者に引き渡されて再商品化(リサイクル)される仕組みとなっている。
 このシステムに沿って民間企業に引き渡される数量は毎年着実な伸びを遂げてきた。この数年を例に取ると、平成13年度は35.6%増の13万1,027トン、14年度は17.4%増の15万3,860トン、15年度は13.0%増の17万3,875トン--と推移、そして16年度も2けたの伸びを維持して10.3%増の19万1,726となった。しかし、今年入ってからの対前年同月比は1月が1.0%、2月が0.2%減、3月が1.6%増--と様変わりし、新年度入りの4月は2.7%減の1万1,280トンまで縮小した。過去最高の平成16年8月の実績に比べると48.1%減ということになる。
 
 PETボトルリサイクル協議会や日本容器包装リサイクル協会では、この要因は地方自治体の中で分別収集したボトルを中国向けに独自の販売ルートを持つ仲介業者に売却するところが増えてきたことにあると分析している。日本容器包装リサイクル協会の委託先に引き渡す場合と異なり、仲介業者に渡せば一定の対価を得られるため自ずとウエートを“売却”の方に移すところが増えてきているという。
 このままいくと、国内のリサイクル事業者の多くが原料不足から窮地に追い込まれ、ひいては容器包装リサイクル法そのものの存続問題にも発展しかねないだけに、行政当局の対応が注目される。