2005年06月24日
NEC、新潟大学とヒト腎臓糸球体組織のプロテオームDBを構築
世界初、プロテオームXMLデータをWebサイトで公開
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEC

 NECと新潟大学は24日、慢性腎不全に進行する腎糸球体疾患の発症・進行メカニズム解明に不可欠な正常ヒト腎糸球体組織のプロテオームのデータベース(DB)を世界で初めて構築したと発表した。データベースは6月24日からWeb公開する。
(http://www.sw.nec.co.jp/bio/)

今回の成果の特長は、次の通り。

(1) 外科的治療のために摘出した腎組織で、そのうち病理学的に異常所見の認められない組織部分から精製した正常ヒト腎糸球体のプロテオーム解析を行い、約200種類のタンパク質のプロテオームDBを世界で初めて構築した。

(2) XML(Extensible Markup Language)を用いて、プロテオーム情報を効率的に記述するHUP-ML(Human Proteome Markup Language)を提案した。この言語を用いることにより、プロテオーム解析の解析結果だけでなく、サンプル調整や実験条件なども記述することができるため、解析結果の研究者間での情報交換や比較などを簡単に行えるようになる。

 NECと新潟大学では、今回のプロテオームDBの構築により、糸球体に特異的なタンパク質を明確にすることができたことで、これが糸球体疾患の発症・進行メカニズム解明に向けたマイルストーンになるとしている。
 
 なお、今回の共同研究成果は、6月23日から横浜で開催される第48回 日本腎臓学会学術総会で24日に発表する。また、6月26日から30日まで、シンガポールで開催される第3回 国際腎臓学会で発表する。

ニュースリリース参照
http://www.nec.co.jp/press/ja/0506/2401.html