2005年08月30日
JPCの上げ幅はキロ20円がらみの見通し
計画の詳細は9月1日に明らかに
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:日本ポリエチレン、日本ポリプロ

 三菱化学は30日、今年度下期(05年10〜06年3月)のナフサ価格の見通しを発表したのに合わせて、グループ会社「日本ポリケム」の傘下の日本ポリエチレンと日本ポリケムがそれぞれの樹脂価格をナフサ価格の高騰見合いで修正することにしている点も明らかにした。
 
 ただし上げ幅や実施時期については、「ヴィテックの塩ビ樹脂以外はどの製品も詳細をまだ最終決定しておらず、しかもポリオレフィンの場合はJV事業なのでなおのことこの場ではお話できない」(高下悦仁郎・常務執行役員と新国時生・常務執行役員)と述べ、細目への言及を避けた。
 
 しかし、“下期のナフサ価格がキロリットル当たり1万円上がると仮定するとポリオレフィンのコストアップ分はキログラム20円という計算になる。したがって20円がらみの値上げを打ち出すことになるのではないか”との記者の質問に対しては「電力費の上昇も計算すれば20円超の値上げを需要家各社にお願いせざるを得ないかも知れない」(新国常務)と発言して、これまでにない大幅値上げになる見通しを示した。詳細は9月1日に両社が明らかにすることになりそう。
 なお、両社が販売しているポリオレフィンのうちの47〜48%は《ナフサ価格スライド制》に沿って決められる仕組みとなっている。したがって、今回の価格交渉の対象となるのは全体の52〜53%ということになる。