2005年09月07日
住友化学、タンザニアで「オリセット・ネット」増産
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学は、世界保健機関(WHO)のマラリア撲滅運動に協力して、独自に防虫剤を練り込んだ蚊帳「オリセット(R)ネット」を開発し、タンザニアの蚊帳メーカーに技術を無償供与するとともに、現地生産体制を整えてきたが、7日、工場の増設や新規工場の建設などによって、生産能力の増強が決ったと発表した。
 
 タンザニアでの年間生産能力は、今年度内に現在の年産200万張りから800万張りと、4倍に増強する。これにより現地で多くの新規雇用が見込まれ、周辺地域の経済活性化にも貢献できるとしている。

 現在、世界では年間3億人がマラリアを発症し、100万人以上が死亡しているが、その大部分はアフリカで発生し、30秒に1人の割合で子供が犠牲になっている。このため、WHO などが中心となり、ロール・バック・マラリアキャンペーン(マラリア防圧キャンペーン)を展開している。

 住友化学では、このキャンペーンに協力し「オリセットR ネット」を提供してきたが、この長期残存型の防虫剤処理蚊帳の必要量が急拡大しているため増強を決めた。今回の増産を含めた世界での「オリセット(R)ネット」の生産能力は現在の年産700万張りから2,000 万張りに増加する。


・会社名称 Vector Health International Limited
・出資比率 住友化学株式会社 50 %、Net Health Limited
・所在地 タンザニア連合共和国 アル-シャ市
・事業内容 「オリセットR ネット」の生産
・設備能力 年間 420 万張り/年
・設立時期 2005 年9 月予定
・操業開始 2005 年度中

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1126070524.pdf