| 2005年10月14日 |
| 住友化学のEPPEが順調なスタート |
| 両品種とも独自の需要分野を開拓 |
| 【カテゴリー】:新製品/新技術(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学が次世代型ポリエチレンと位置づけて今年7月から本格販売を開始したEPPE(イージー・プロセッシング・ポリエチレン)の市場開拓が軌道に乗ってきた。 同社が今回新たに戦列に加えたEPPEは、同社独自のメタロセン触媒技術と気相法重合技術の組み合わせによる新タイプの低密度ポリエチレン。酸化防止剤など添加物を配合していないためクリーンなこと、低温での製膜や成形加工が可能なこと、透明度が高いこと、強度に優れること--といった多くの強みを併せ持つ点が最大の特徴とされる。 現在同社では、L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の改質材料向けを主たる用途とする「スミカセンEP」と、ラミネート原反向けと発泡成形向けを需要の中心に据える「エクセレンGMH」の二つの品種を上市している。製造に当たっては、千葉工場内で稼動してきた年産10万トン能力のL-LDPEプラントを手直しして活用している。 本格販売に踏み切って3ヶ月が経過したが、同社によると、「スミカセンEP」は既存のL-LDPEの透明度や加工性の向上に大きな効果を発揮する点が重袋メーカーを始めとした多くの需要家の間で人気を呼んでいるという。一方の「エクセレンGMH」は、フィッシュアイが発生しないことや130〜150℃の低温で製膜できる点などが特に食品包装分野の需要家の間で高く評価されているとのこと。 同社では、両品種とも世界全域で大きく伸ばしていくことにしており、このためサウジ・ラビーグには年産25万トン能力の量産プラントを建設する計画。 |