2005年10月28日
ベンゼン11月価格 大幅ダウン、決着は665ドル
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:新日本石油化学

 新日本石油化学は、ベンゼンの11月価格がトン当たり665ドルで決着したと発表した。打ち出しは710ドルだったが、決着価格はこれを大きく下回った。10月のトン840ドルに比べて一挙に175ドルの大幅ダウンとなった。

 同社はこの背景として(1)SMメーカーの定修・フェノールの減産等により、ベンゼンのアジア需要が重かった(2)米国のハリケーンの影響を受けた船不足により、ベンゼン輸出がままならないなか、高在庫メーカーの調整売り等もあり、市況が軟化した、の2点をあげた。

 直近のアジアスポット価格(FOB KOREA)は、トン当たり650ドル前後という。

 今後の見通しは、SM誘導品の立ち上がり、新規SMメーカーの登場等もあり、アジア域内のベンゼン需給は引き締まる方向に向かうと思われる。また、米国向け輸出についても、時間の経過により、次第に回復していくだろうと見ている。

 なお、この結果ベンゼンの11月の国内価格換算想定値は、諸チャージを含めキログラム当たり82.2円(1ドル=116円と想定)になるとしている。