2005年11月09日
東セロの中間決算、営業益も経常益も大幅増
通期の経常益は史上最高となる見通し
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:東セロ

 東セロは9日、平成18年3月期の中間決算を発表した。この中では、売上高こそマスクペリクル事業の終結で前年同期を若干下回ったものの、営業利益、経常利益、純利益がいずれも大幅な伸びとなっている点が注目される。
 
 売上高は、包装用フィルム事業部門226億4,800万円(前年同期比2.8%増)、産業用機能フィルム事業部門45億8,300万円(同12.2%減)の合計272億3,100万円(同0.1%減)となった。わずかながらも前年同期を下回ったのは、赤字続きとなっていたマスクペリクル事業を今年3月末をもって打ち切ったことで半期7億円の減収が発生したため。
 しかし営業利益は、包装用フィルム事業部門7億5,400万円(同101.9%増)、産業用機能性フィルム事業部門10億9,800万円(同3.7%減)の合計18億5,200万円(同22.4%増)と大幅に改善した。これに伴い、経常利益は16億7,000万円(同68.4%増)、純利益は8億3,800万円(同46.5%増)とそれぞれ大きく増額した。
 包装用フィルム事業部門の営業利益の大幅増が特に目を引くが、これには昨年下期に実施した価格修正と高付付加価値品種の拡販が大きく寄与したと同社では説明している。
 
 一方、財政状態も著しく改善されている。総資産は453億5,500万円で3.7%増にとどまっているが、株主資本が175億9,000万円で26.8%増え、有利子負債残高は98億8,500万円で25.4%減となった。D/Eレシオは0.56倍で0.40ポイントの改善となっている。
 
 他方、通期の売上高予想は、包装用フィルム事業部門470億円、産業用機能性フィルム事業部門96億円の合計566億円となっている。前期との対比は、包装用フィルム事業部門が3.8%増、産業用機能性フィルム事業部門が4.5%減、合計が2.3%増となる。
 また営業利益は、包装用フィルム事業部門10億円、産業用機能性フィルム事業部門20億円の合計30億円との予想になっている。前期比は、包装用フィルム部門が22.9%増、産業用機能性フィルム部門が13.8%減、合計が4.3%減となる。
 しかし経常利益は260億円で13.9%増、純利益は13億5,000万円で2.2%増となる見込みだとしている。その場合、経常利益は史上最高となった前期23億100万円を更新することになる。