2001年09月13日
日本合成化学、英国に「ソアノール」年産1万5,000トン新設
需要好調、日米と合わせ“3極体制”
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:クラレ、日本合成化学

 日本合成化学は13日の取締役会で、英国子会社NIPPON GOSEI UK社で年産1万5,000トンのエチレン ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH=商品名『ソアノール』)プラントを同国ヨークシャーハンバー地区のBPケミカル社の工場敷地内に建設することを決めた。設備投資総額は約115億円。12月に着工し、2003年秋操業開始の予定。

 EVOHは、酸素バリア性が高く、環境・衛生面でも優れているところから新しい食品包装材として需要が好調で、欧州では年率15%の伸びがみられている。
 このため同社では、欧州の生産拠点として新プラントを建設することにしたもので、原料酢ビモノマーや用役はBPケミカルから提供を受ける。コスト的に有利としている。

 EVOHのメーカーは世界的にも同社とクラレの2社しかなく両社で市場を2分している。
 日本合成化学は現在水島に年産1万トン、米国ヒューストンに同年産2万トンの工場をもっており、英国に完成すれば“世界3極体制”が確立することになる。