| 2005年11月15日 |
| 吉林石化、爆発プラントはアニリン |
| エチレンプラント 緊急停止は1基のみ |
| 【カテゴリー】:海外(環境/安全) 【関連企業・団体】:なし |
中国・吉林省の吉林石油化学で13日発生した爆発事故は、第101工場内のアニリンをニトロ化する装置で起こったとの見方がつよまってきた。現地の報道によると、装置の一部が詰まり、循環が悪くなったのに妥当な処置がとられなかったのが原因のようだ。 わが国商社筋によると、吉林石油化学は同工場にアニリン製造プラントを1号機の年産4万トンと、2号機の同10万トンの2プラント、合わせて14万トンの設備をもち操業していた。今回事故が発生したのは2号機とみられているが、現在両プラントとも停止中である。 事故の原因や被害の規模など、詳しいことはまだ明らかにされていない。周辺プラントへの影響などもほとんど分かっていない。 ただ、エチレンプラントは、年産15万トンと45万トンの2基あり、事故現場に近いほうの15万トン設備は、事故発生と同時に緊急停止したが、もう1つの45万トン設備はそのまま操業を続けているという。 緊急停止中のエチレン15万トンプラントも、2ー3日中には安全点検作業を終え、運転再開するとの見方がつよい。このあたりの事故後の対応は日本とはずい分違うようだ。またそうなれば、石油化学製品の生産への影響は、比較的軽くて済むことになる。 アニリンは別名アニリンオイル、またはアミノベンゼン。製法にもよるが、原料はふつうはニトロベンゼンで、これを塩酸で還元蒸留して製造する。アニリンの爆発限界は1.2〜11%、常温では引火しない。 用途は染料から媒染料、中間物、MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)、ゴム薬品、医薬品、有機合成、火薬原料、殺虫剤、香料、各種試薬など幅が広い。中国ではこのところ、ポリウレタン原料のMDI用として需要が増加しているという。 国内では住友化学、新日本理化、日本ポリウレタン工業、三井化学、三井武田ケミカルの各社が生産、年間生産量は合わせて約30万トン。国内市場は比較的安定しており、吉林の事故の影響が及ぶことはなさそうだ。 |