2005年11月17日
旭化成せんい、独ランクセスからスパンデックス事業を譲受
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成せんい

 旭化成せんい(本社:大阪市北区、坂本正樹社長)は17日、ドイツのランクセス・グループから、スパンデックス「ドルラスタン」事業を譲受けることで基本合意したと発表した。

 旭化成せんいは、スパンデックス「ロイカ」をコア・ビジネスと位置づけ、原料一貫製造の強みと、独自技術を活かして、アジアの4拠点で事業推進してきたが、さらにグローバル展開するには、欧米にも生産拠点が必要と考えていた。

 一方、ランクセス・グループは、欧州有数の基礎・精密化学品企業グループで「ドルラスタン」は1964年から上市してきた。しかし同事業がコア・ビジネスからはずれたため、事業売却先を探していた。

 旭化成せんいは「ドルラスタン」の全事業(営業権、商標、資産等)を買収することで、
◇ドイツ ウェストファーレン州ドルマーゲン(年産8,000トン)
◇米国  サウスカロライナ州ブッシーパーク(年産9,000トン)
の2工場を取得する。

 これにより旭化成せんいはアジア・欧・米と3つの巨大市場に対して6カ所の製造拠点をもつことになる。「世界規模で事業効率を追求し、世界同時並行的に高品質化・高機能化が推進できる」としている。08年までにスパンデックス事業の売上高400億円を目ざす。

【両社のスパンデックス製造能力】
<旭化成せんい>(合計=年産19,500トン)
◇日本:ロイカ工場(滋賀県守山市): 年産9,000トン
◇台湾:台塑旭弾性繊維股イ分有限公司(50%):年産5,000トン
◇中国:杭州旭化成アンロン有限公司(100%:浙江省杭州):年産3,000トン
◇タイ:タイ旭化成スパンデックス株式会社(60%:チョンブリ県):年産2,500トン

<ランクセス・グループ>(合計=年産17,000トン)
◇ドイツ:ウェストファーレン州ドルマーゲン:年産8,000トン    
◇米国 :サウスカロライナ州ブッシーパーク:年産9,000トン 

ニュースリリース参照
http://chem-t.com/fax/search.php?RCODE=4132