2005年12月26日
北京市が2020年までの発展計画を発表
第2回北京—日本投資促進フェアで「優位性」強調
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 北京市商務局、北京市工業促進局、北京市投資促進局と日中経済協会は経済、技術などの交流と協力を促進するため、12月半ば、第2回北京—日本投資促進フェアを東京で開いた。昨年秋に北京で開催した第1回フェアに次ぐもので、北京投資の独特の優位性と将来性を強調した。

 北京市投資促進局の邱水平局長は、北京は国の政治、文化、教育、国際交流の中心地であり、東京と共通点があるほか、重要な経済都市でもあるとし、交流と協力を呼びかけ、大要次のように述べた。

(1)北京は1万6,400平方キロの土地と巨大な消費市場(1,456万人)を持つ都市で、世界の多国籍企業が進出している。04年のGDP4,283億元は対前年比13.2%増えた。05年1ー10月の対日輸出額は北京地域最大の27.34億ドル(前年比28.1%増)、輸入額は56.13億ドル(同14.3%増)となっている。日系企業の北京への投資は9月までに128社、累計1,894社(契約金額53.4億ドル、実行金額33.6億ドル)に及んだ。

 投資業種はリースとサービス業、製造業、金融業がトップ3。トヨタ、日産自動車、松下電器、ソニー、東芝、キヤノン、SMC、日本ビクター、資生堂などの投資額が大きい。ソフト、移動通信、物流、情報サービス、自動車、電子通信、バイオ、会議・展示会、旅行などの産業に協力の余地がある。

(2)北京は中国で教育が最も発達した都市である。人材と科学技術の競争力がトップ。北京大、清華大など有名校が77カ所、全国の4分の1を占める重点高校がある。また全国の3分の1のソフトウエア、インテリジェントシステム・インテグレ-ションの2分の1の人材が集まっている。外資の研究開発センターは189社を数える。

 北京には一定規模の各種研究開発機関が2,000社余ある。このうち企業が1,000社余、大学と政府が700社余、民間が200社余である。04年の科学技術活動経費の総額は553元だった。特許のライセンス数は9,005件にのぼっている。

(3)北京には中関村科技園区に代表されるハイテクパークがいくつかあり、科学技術、知力、人材情報資源が密集し、環北京ハイテク産業地帯を形成している。外資がハイテク産業に投資する場合、所得税を15%に減額している。

 投資者のイノベーションを奨励、保護するため知的財産権保護の環境づくりに力をいれ、北京知的財産権の発展と保護綱要もすでに実施している。今年4月に知的財産保護モデルパークを設立した。

(4)北京は04年に631億元を都市インフラに投資した。また商業インフラも増やしている。新中国国際展覧センターが06年に完成、総延長300キロの都市鉄道が07年から運転を始める。中央ビジネス区(CBD)、金融街などのビジネス用オフィスビル(各500万平方メートルていど)も08年にできる。

(5)北京は今後、2ー3年で国有資産(約3,000億元)の戦略的な調整を行う。外資と民間資本が参入(M&A)するわけだが、国務院国有資産監督管理委員会が管理する中国石油天然ガスグループ、中国石油化学グループなどの大手を含む191社(6.9兆元)が対象になる。

 北京には現在、多国籍企業の地域本社が7社、中国本社が300社近くあり、全国総数の約60%を占めている。外資の「本社経済」が展開される見通しである。また外資大手の相次ぐ進出によって、海外の中小企業の投資チャンスも増えており、そのための用地を提供している。

 市には3つの国家級工業開発区や機能と性格が違う10数カ所の工業園区がある。北京経済技術開発区だけでも米国のGE,ドイツのベンツ、日本の松下電器、SMC,資生堂、フィンランドのノキアなど世界ベスト500社のうち59社が進出している。市としては自動車、マイクロ電子、光メカトロニクス、バイオと新医薬の4大産業の発展に力を入れる。

(6)北京には巨大な消費市場があり、とくに小売業、不動産、自動車の3部門が大きい。また08年の北京オリンピックに向けて大きなビジネスチャンスがある。都市インフラの建設、ハイテク製品、セキュリテイ関連、ロジステイク、観光など。ハイテクでは3次移動通信、衛生車載システム、ハイビジョンシステム、ワイヤレスおよびインタネットサービスなどだ。

(7)北京の将来性についてだが、市は全体を中核的首都機能区、都市機能展開区、都市発展新区、生態保存発展区に区分して発展させる。国の首都、国際・文化都市を目指し、産業構造を調整する。現在の北京市第四環状線(4環)内の工業型企業を4環の外側に移す。北京首都鉄鋼公司の移転が進んでいる。セメントなど環境汚染の粉塵産業やエネルギー多消費型、付加価値の低い産業を移転させる。

 北京を珠江デルタ、長江デルタに次ぐ3番目の経済圏に育てるため環渤海圏地区を発展させる。北京ー天津第2高速道路を間もなく着工するが、さらに3番目も建設する。08年に完成する北京-天津都市間鉄道は両都市を30分で結ぶ。

 石家荘、秦皇島を両翼とする快速鉄道もできるので河北地区を含めて“一時間交通圏”が広がる。向こう数年には北京—唐山、北京—天津、北京—石家荘の高速鉄道の完成によって環渤海経済圏が定着する。現在、408キロの地下鉄を600キロに延ばす。

(8)市は豊富な文化の資源と土台があるので、重点的に文化産業を発展させる。08年までに北京の文化産業は300億元をこえ、市のGDPの9%を占めると予想される。その内容は全国の文化・芸術、出版物、著作権販売、映画テレビ番組・製作、文化的会議展覧、アニメーションとネットゲーム研究開発・製作の6部門だ。04年にアニメ・ゲーム産業は世界で5,000億ドルを売り上げた。日本の作品が約60%を占め、68カ国で放映されている。北京も国家級の学園基地を建設したい。