2006年01月13日
新日石化学、イソオクテンを工業化へ
浮島に自社技術の設備を近く完成
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:新日本石油化学

 新日本石油化学は、今月末にも同社浮島工場内にイソオクテンの製造装置を完成して試運転に入る。早ければ、3月末に営業運転を開始することになる。

 同装置は、新日本石油精製から受給するC4溜分(FCCのC4ラフィネート)のひとつのイソブテンを2量化してイソオクテンに変えるためのもの。処理能力は年間4万トン。

 同社ではこれをトルエンやキシレンに代わるガソリンのオクタン価向上剤として工業化していく。ほとんどが新日本石油グループで消化され、一部は特殊化学品の原料としても活用される見通し。

 これによって川崎地区の新日石グループのコンビナート内の未利用溜分の有効利用がさらに進展、全体の体質強化に寄与していくことになる。また、これに伴いトルエンやキシレンの高付加価値化学原料としての活用の道が一段と広がる点も利点といえる。