2006年02月27日
プラ製ガソリンタンクが順調な伸び
プラ化率、日本でも35%までアップ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:日本ポリエチレン

 プラスチック製ガソリンタンク(PFT)の普及に、わが国でも加速がついてきた。日本ポリエチレンなどの調べによると、05年の搭載実績は原料樹脂に換算しておよそ3万トンとなった模様だ。04年度に比較して6,000トン増えたことなる。増加率は25%で、樹脂製品の中では抜群の伸び率といえる。
 
 国産乗用車全てに搭載されたガソリンタンクに占めるPFTの構成比率は約35%になったと見られる。過去数年のPFT化率は01年が10%、02年が20%、03年が26%と推移、04年は30%前後と推定されているが05年はさらに拡大したことになる。
 
 もっとも、欧米のPFT化率はわが国のそれを大きくリードしている。ある調査機関の調べでは、04年の時点で米国が71%、EUが84%、日本を含むアジア全体が42%となっている。中国は70%前後と推定されている。

 日本の場合は、PFT化のスタートが大きく立ち遅れており、しかも数年に1度のモデルチェンジに採用のタイミングを合わせるためPFT化率が欧米や中国に大きく水をあけられた。

 しかし、軽量性や耐腐食性、環境規制への対応性など、スチールタンクにないPFT特有の物性は、自動車メーカー各社も十分に理解しているので「今後は普及に一段と弾みがつきそうだ」と業界では期待している。