2006年03月03日
住友化学、ペトロ・ラービグ社のプロジェクト・ファイナンス調印
国際協力銀行25億ドル 、総額58億ドル 銀行団17行が融資
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:住友化学
ラービグ製油所全景

 サウジ・アラムコ社と昨年9月、折半出資のラービグ・リファイニング・アンド・ペトロケミカル・カンパニー(ペトロ・ラービグ社)を設立した住友化学は3日、「ラービグ計画」に必要な総事業費98億米ドルのうち約6割にあたる58億米ドルのプロジェクト・ファイナンス契約をこのほど銀行団との間で締結したと発表した。

 プロジェクト・ファイナンスは、国際協力銀行(JBIC)とサウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)など日・サの政府系金融機関を中心に、世界各国の商業銀行17行をメンバーとする幹事団からペトロ・ラービグ社が融資を受けるもので、JBICから25億米ドル、PIFからは10億米ドルの融資を受ける。ファイナンシャル・アドバイザーには三井住友銀行を起用した。

 ラービグ計画は、サウジアラビア紅海沿岸の都市ラービグに、サウジ・アラムコ社が所有する既存製油所の高度化およびエタンクラッカー、流動接触分解装置(FCC)や石油化学製品生産設備などの新設により、世界最大級の石油精製と石油化学の統合コンプレックスを建設するもので、競争力のある原料とスケールメリットにより、飛躍的に収益力の高い石油精製・石油化学事業を展開する。
 
 エンジニアリング、資材調達、建設工事等の契約はすでに完了していることから、近く起工式を行い本格工事に着手する。完工は08年第3四半期の予定。

<幹事銀行団リスト>
 ◇三井住友銀行
 ◇住友信託銀行
 ◇みずほコーポレート銀行
 ◇三菱東京UFJ銀行(以上日本)
 ◇Citibank N.A.(米)
 ◇Gulf International Bank B.S.C (*)
 ◇Riyad Bank(サウジ)
 ◇Calyon(仏)
 ◇WestLB AG(独)
 ◇BNP Paribas(仏)
 ◇HSBC(英)
 ◇APICORP (*)
 ◇The Saudi British Bank(サウジ)
 ◇Saudi Hollandi Bank (サウジ)
 ◇Banque Saudi Fransi (サウジ)
 ◇Islamic Development Bank (*)
 ◇Bank Albilad (サウジ)

(*)湾岸諸国あるいはイスラム系諸国による共同出資

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1141349890.pdf