2006年03月07日
三菱化学産資、坂出にアルミナ繊維設備新設
需要好調、年産能力300トン 今年末完成
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学産資

 三菱化学産資は7日、アルミナ繊維(商品名・マフテック)の需要増に対応するため、現有の直江津製造所に加えて、坂出製造所(香川県坂出市)にも生産設備を新設すると発表した。設備規模は年産300トン。8日に着工し今年末に完工、直ちに営業運転に入る。所要資金は、工場建屋の改修費を含めて約30億円。

 これによって同社のアルミナ繊維の総設備能力は直江津工場と合わせて年2,300トンとなる。

 今回増産に踏み切ったアルミナ繊維「マフテック」は、1,600℃を超える超高温環境下でも十分の断熱性能やクッション性を長時間にわたり維持するほか、寸法安定性に優れるなどの特性を持っている。

 これが評価されて、需要は自動車排ガス規制に伴う触媒コンバータ用サポート材向けをはじめ高温炉の炉壁材やセラミックス、ガラス等の脆性材料の保持材向けなどに順調な伸びを続けている。特に自動車排ガス触媒用の伸びが大きいという。

 現在、アルミナ繊維の全世界の供給能力は年3,000数百トンと見られている。三菱化学産資の現有設備能力は2,000トンで、現在フル稼働中だ。したがって、同社の世界シェアは現在60%弱、新設のの300トンを加えると60%を超えることになる。

 同社では、今後も自動車の排ガス規制の強化に伴って需要がさらに拡するのは確実と判断、できるだけ早い時期に坂出製造所の設備を4倍の規模に引き上げたいとしている。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1141723104.tif