2006年03月13日
東ソーの中国向けVCM価格、3月は2月と同一レベル
大洋塩ビのPVCは10ドルアップの800〜810ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ、東ソー

 東ソーはかねてから中国の大手PVC(塩ビ樹脂)企業との間でVCM(塩ビモノマー)の3月の輸出価格交渉を進めていたが、このほどトン当たりCFR600〜610ドルとすることで決着した。

 同社は2月の価格については前月ならびに前々月比50ドル高の600〜610ドルに引き上げ、3月も値上げを予定していたが、中国側の需要家各社の抵抗が強く前月並みに据え置くことにした。

 一方、PVCの3月の中国向け価格については、大洋塩ビが同800〜810ドルとすることで中国側の需要家各社の同意を取り付けている。前月の価格を10ドル上回っている。昨年12月の740〜750ドルをボトムに3ヵ月連続の上方修正となった。

 中国国内ではカーバイド法のPVCが増産されているが、欧米向け塩ビ製品の加工企業の間では機能・品質で国産品を大きくしのぐ日本のPVCの人気が高く、このため今回の交渉でも他の化学製品と異なり引き続き値上げが実現することとなった。