2006年05月09日
プラ製容器包装の回収は順調に推移
17年度の容リ協の総引き取り量は前年の18%増
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 使用済みPETボトルの17年度(17年4月〜18年3月)の回収量はついに前年を下回る異常な事態となったが、一方のプラスチック製容器包装は同年度も引き続き順調に推移した。

 国の指定法人である日本容器包装リサイクル協会が17年度中に全国の市町村から引き取ったプラスチック製容器包装の総数量は50万トンの大台を一気に超えて52万8,528トンとなり、前年度の実績を18.3%上回った。容器包装リサイクル法の対象に取り上げられて平成12年度に市町村からの引き取りがスタートしていらい最大の規模となった。
 うち、発泡スチロールトレーメーカーが総排出量のほとんどをスーパー等の店頭などで自主回収している白色の発泡スチロール製食品用トレーは972トンで、前年度を13.7%下回っている。反面、その他プラスチック製容器包装は52万7,556トンで前年度を18.3%上回っている。 
 一方、同協会の委託による同年度の再商品化(リサイクル)数量は、プラスチック製容器包装全体が35万1,511トンで前年度比13.6%増、その他プラが35万622トンで同13.6%増、白色の発泡スチロ−ル製食品用トレーが889トンで同13.1%減となっている。
 業界自主処理が多数を占める発泡スチロールトレーを別にして、プラ製容器包装は再商品化についても品不足が深刻化しているPETボトルとは対照的に順調な伸びが続いている。
 ただし手法別にみると、かつて圧倒的多数を占めていた高炉還元剤利用が17年度も大幅に縮小している点が目を引く。替わって擬木やパレット等プラスチック製品へのリサイクルとコークス炉化学原料化が大きく伸びている。17年度の再商品化実績は以下の通り。カッコ内は16年度比。
 ▽プラスチック製品化=87,308トン(155.8%)。
 ▽熱分解油=6,752トン(105.1%)。
 ▽高炉還元剤=34,585トン(61.9%)。
 ▽コークス炉化学原料化=170,095トン(123.3%)。
 ▽合成ガス化=51,882(99.4%)。
 合計350,622トン(113.6%)。