2006年06月20日
EPSのリサイクル率が71.1%にアップ
05年の実績、JEPSRAの3次目標をクリア
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
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 発泡スチロール再資源化協会(JEPSRA)は20日に定例記者会見を開き、発泡スチロール(EPS)の05年における再資源化(リサイクル)動向の概要を明らかにした。

 それによると、同年のリサイクル率は71.1%で、前年の実績を1.8ポイント上回った。同協会が01年に設定した05年を最終目標年とする第3次リサイクル目標は70%であったが、それを1.1ポイント上回る結果となった。
 この背景について井上六郎・同協会会長(JSP社長)は、「最大消費分野である魚箱の回収と卸売市場におけるインゴット化がともに順調に進むと同時にインゴットの中国向け輸出が引き続き好調であったこと、さらには家電梱包材などの断熱建材への再利用が順調に拡大したこと等が大きな要因」と説明、加えて「こうした実績を踏まえて2010年にはぜひリサイクルル率75%を実現したい」とリサイクル活動の一層の拡充に対する旺盛な意欲を披露した。

 この日の同協会の発表によると、05年におけるEPSのリサイクル率71.1%の手法別内訳は、マテリアルリサイクル(MR)が42.0%(前年比1.0ポイント増)、サーマルリサイクル(TR)が29.1%(同0.8ポイント増)となってる。
 EPSの05年の国内流通量は、前年比5,000トン減のおよそ17万トンであった。うちリサイクル量はMR7万1,400トン(前年比400トン減)、TR4万9,500トン(前年の横並び)の合計12万900トン(同400トン減)となり、その結果、トータルリサイクル率は71.1%になったというのが同協会の説明である。
 このうちのMRの内訳は、インゴットが4万8,100トンで全体の67.4%を占め、以下はペレットが1万4,650トン、粉砕品が3,200トン、ケミカルリサイクルが2,550トンなどとなっている。