2006年06月27日
SPDC、L-LDPの値上げで中国側の同意得る
7月分を1,260〜1,270ドルに引き上げ
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:その他

 サウディ石油化学(SPDC)は、このほど中国の樹脂加工企業やトレーダー各社からL-LDPE(商品名・QAMAR)の値上げに対する同意を取り付けた。7月の出荷分の価格をトン当たりCFR1,260〜1,270ドルに引き上げることで合意したもの。6月積みに比べて同30ドルの値上げとなる。オファー後わずか1週間で全ての需要家の同意を得た。
 
 中国におけるL-LDPEの需要は、農業用や包装用など多くの分野で引き続き拡大傾向をたどっており、海外からの輸入量も、最近こそ同国の自給化の進展に伴って前年を若干下回っているとはいえ今年1〜4月の累計が53万8,693トンに達するなど依然として活発に推移している。サウジアラビア品はトップシェアを占めており、しかもこれまで第2位を維持してきたシンガポール品がTPCのL-LDPE分野からの撤退によって今後は大幅に縮小する見通しなのでサウジ品の基盤が一段と強固なものになると予想されている。
 
 今回の交渉でも、そうした背景がSPDC側に有利に働いたと見られる。7月の1,260〜1,270ドルは月単位では6月の1,230〜1,240ドルを抜いて史上最高値となる。