2006年06月28日
大洋塩ビ、全需要家から値上げの同意得る
上げ幅も希望のキロ15円が通る
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビがかねてから需要家各社との間で進めていたPVCの値上げ交渉がこのほど全ての分野で決着した。上げ幅はキログラム15円で、同社の希望が全面的に受け入れられた。汎用樹脂各社が各需要家との間で5月以降進めてきた価格交渉の先頭を切るかたちでの決着となった。6月の出荷分から全品種を新価格に切り替える。信越化学など他のPVCメーカーも、週内に全てのユーザーから同意を得られる見通しにあるとしている。
 
 PVCの値上げは、昨年10月に実施した同10円の底上げいらい9ヵ月ぶりとなる。10月以降も、ナフサ価格と各種の副資材やC重油が引き続き大幅に値上がりして採算を確保できなくなったことから再値上げに踏み切った。
 これを受けて、積水化学など需要家の多くが相次いで塩ビ管をはじめとした加工製品の値上げに踏み切る構えにある。各社とも、レジンメーカーと同様に原料アップ分を吸収できる余裕がないので早急に製品価格に転嫁していくほかないとしている。
 
 PVCに続いては、ポリオレフィンやPSについても遠からずレジン各社と需要家の間で話し合いがまとまる見通し。ただし、上げ幅は品種によってかなり異なり、同12円から20円の範囲内となりそう。