2006年07月05日
プラ協、廃農ポリのリサイクル技術開発へ
補助金を活用して高効率処理法の確立目指す
【カテゴリー】:新製品/新技術(環境/安全)
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は5日、平成18年度の日本自転車振興会補助事業として土壌付着廃農ポリの高効率乾式リサイクル技術の開発に取り組むことになったと発表した。

 現在の湿式洗浄法は、大量の水を使用して洗浄と水処理が必要なことからコストが高く、リサイクル率が20%ていど(年間1万6,000トンの再生)にとどまっている。これに替わって、水を使わない高効率の乾式洗浄技術を確立しようというもの。

 同協会によると、乾式洗浄方式による設備は、シンプルで設備費も湿式の2億8,000万円に対して9,000万円と安く、再生コストの引き下げと省資源化が同時に実現できるという。

 技術開発に当たっては、毎時300キログラムの処理能力を持つオーストラリア製の乾式洗浄機(DRD)を借り受けてプラスチック再生事業者の東洋化学の工場内に設置し、9月から実験に入る計画。そこで得られた再生原料は育苗ポットや止水シートに加工して適用性をチェックする。

 マテリアルリサイクルまで含めた一連の実験活動はプラスチックリサイクル装置の取り扱い企業のエレマジャパンが統括、また、再生原料の油化適性についてはエンバイロメントシステムが、さらにガス化適性では産業技術総合研究所がそれぞれ協力していくことになっている。

 研究開発の総事業費は1,650万円。約800万円を同振興会からの補助金で賄うことにしている。